2023年、自作キーボードに関連した活動をいろいろ行いました。それらをまとめたのがこの記事です。
個人的な振り返りなので皆様のお役に立つかどうかはわかりませんが、「こんなことやった人もいるのねーふーん」くらいの軽い気持ちで読んでいただければ幸いです。
割と長めの記事になっております。お暇なときに読んでください。
と言ってもTwitter(現X)の引用が多いので、文章自体はそんなに多くないかも。
目次
- 設計したキーボード
- Let’s Swamp
- Gateron Low Profile Switch フットプリント検証用基板(未頒布)
- Gateron Low Profile Switch対応日本語配列分割キーボード(未完成)
- Gateron Low Profile Switch対応Ortholinear分割キーボード(未完成)
- Joker8G (Gateron Low Profile Switch版のJoker8)(未完成)
- FDkeeb
- Gateron Low Profile Switch対応マクロパッド(未頒布)
- Lasagna516(未頒布)
- Teihai70H
- Gateron Low Profile Switch+Choc v1スタビライザー検証基板(未完成)
- Gateron Low Profile Switch対応Row staggerd分割キーボード(未完成)
- 秋月RP2040ボード検証基板(未頒布)
- 薄型レバーレスコントローラー(未頒布)
- 名刺基板
- Teihai17N(未頒布)
- MerryChriKB2
- TK48G(未完成)
- 組み立てたキーボード
- 作ったキーキャップ
- その他
- 終わりに
設計したキーボード
自分で設計したキーボードです。
Let’s Swamp
Let’s Swampは、以下の特徴をもったキーボードです。
- 4行6列×2=48キーの格子配列分割キーボード
- USB Type-CでPCと接続可能(RP2040-Zeroを使用)
- CherryMX互換スイッチ ホットスワップ対応
- チルト(奥側が高い)とテント(中央が高い)を選択可能
オープンソースなので、誰でも自分で発注して組み立てることができます。なんなら販売していただいてもOKです。
BOOTHに頒布用ページは作りましたが、絶賛在庫切れ中です。そろそろ発注しようかなー。
今の私のメインキーボードです。格子配列、好きなんですよね。
Gateron Low Profile Switch フットプリント検証用基板(未頒布)
Gateron Low Profile Switch対応キーボードを設計するにあたって、まずフットプリントを作り、そのフットプリントが適切かどうかを検証するための基板を作りました。
頒布する予定は特にないです。ないですが、もうちょっと手を加えて9キーのマクロパッドとして頒布するのはアリかもしれないなぁとふと思いました。
Gateron Low Profile Switch対応日本語配列分割キーボード(未完成)
タイトル通りのキーボードです。「Delight70LP」という名前にしました。
ただ、まだ完成していません。
というのも、左右通信にUSB-Cブレークアウトボードを採用したんですが、これがうまいこと動作していないからです。
原因を追究する前にモチベーションがどっかいってしまいました。
需要はある程度あると思うんですけどね。
Gateron Low Profile Switch対応Ortholinear分割キーボード(未完成)
こちらはTeihai50Gと命名したキーボードです。
一応、左手分のみは完成しています。
が、右手分を作る前にモチベーションがどっかいってしまいました。
こちらは作っても需要があんまりないかなーというのもあります(言い訳)。
Joker8G (Gateron Low Profile Switch版のJoker8)(未完成)
リリース済みのマクロパッド Joker8 は Choc V1スイッチ対応ですが、これをGateron Low Profileスイッチ対応に差し替えたものです。
ピッチの関係でお蔵入りになりそうです……。もしくはキー数減らしてピッチ調整してJoker7Gとかにするか?
FDkeeb
FDkeebは、以下の特徴をもったマクロパッドです。
- フロッピーディスクをモチーフとした形状(完全に同じではありません)
- Kailh Choc V1スイッチ採用
- スイッチは交換可能(PCBソケット採用)
思い付きで作ったものですが、試作段階からいろんな人に面白がってもらえて嬉しかったです。
データ未保存のままアプリが落ちて涙を飲んだことのある方におススメです。Ctrl+Sだいじ。
こちらで頒布中です。
Gateron Low Profile Switch対応マクロパッド(未頒布)
「SQU4REkb-4Glp」と命名したマクロパッドです。
- 14キー + 1ロータリーエンコーダー
- Gateron Low Profile スイッチ採用
- フルキーバックライト
完成はしているものの、頒布まで至っていません。
ビルドガイドめんどくさいの……。
Lasagna516(未頒布)
Lasagna516(ラザニアゴーイチロク)は、アクリル積層のキーボードケースです。
GL516ケースと互換性があり、GL516互換キーボードを取り付けることができます。
こちらも完成はしているものの、発送方法に迷っており頒布まで至っていません。
私がBOOTHで頒布する際は「あんしんBOOTHパック」を利用することがほとんどですが、これにはサイズ制限がありまして。
Lasagna516だと微妙にこのサイズ制限に収まらないんですよね。
そうするとクリックポストか宅配便が候補になりますが、ここを決めかねてます。
Teihai70H
以下の特徴をもった自作キーボードキットです。
- 一般的な行ずれ(ロースタッガード)キーボード
- 使うとハッピーになる(かもしれない)日本語配列
- Gateron Low Profile 2.0 スイッチ採用で薄型
遊舎工房さんにて委託販売中です。
BOOTHでオプションパーツを頒布しています。
AKIBA PC Hotline! さんに取り上げていただいたんですが、その時点で在庫なしという機会損失の見本のようなミスをかましてしまいました。
その後何度か納品しましたが、納品するや否や在庫が無くなることが続き、「ロープロファイル日本語配列キーボード」の需要と供給にミスマッチがあるのだなぁと強く感じました。
今は在庫が潤沢なので、そうそう無くなることはないと思います(フラグ?)。
Gateron Low Profile Switch+Choc v1スタビライザー検証基板(未完成)
2U以上のキーを使う際には、一般的にスタビライザーが必要になります。
Gateron Low Profile用のスタビライザーは日本国内では入手性に難があります(Gateron公式で扱いがあります)。
一方Choc用のスタビライザーは日本国内でも取り扱い店舗があるので、そちらで代用できないかどうか検証するために作った基板です。
結果、「使えないこともなさそうだけどスタビライザーの位置をもう少し調整しないといけない」という段階で止まっています。
個人的にはロープロファイルスイッチで2Uならスタビライザーなくてもいいかなーという感想ではあります。
6.25Uとかだとスタビライザーがあったほうがよさそうですが、そういうキーボードを私は設計しないので、そうなると検証するモチベーションがどっかいきます。はい。
Gateron Low Profile Switch対応Row staggerd分割キーボード(未完成)
なんとなく欲しくなって設計してみたもののの、設計データができあがった時点でモチベーションがどっかいきました。
なのでまだ基板を発注してません。
秋月RP2040ボード検証基板(未頒布)
秋月電子で販売されているRP2040ボード、お手頃価格でピンも多くUSB-Cなので気になっていました。
これを自作キーボードで使うためにフットプリントを作り、そのフットプリントを検証するために作った基板です。
結果、フットプリントは問題ないことが確認できました。
また、フットプリントの近くにスルーホールを引き出しておくと検証用途に便利、という気づきを得ることができました。
で、これを使ったキーボードは……そのうち作ります。たぶん。
薄型レバーレスコントローラー(未頒布)
自作キーボード界隈でレバーレスコントローラーが盛り上がった時期に、現実逃避のために作りました。
しかし、これを使うようなゲームを私はプレイしないので、完全に持ち腐れです。
でもGP2040-CEというファームウェアに触れる機会になったのは良かったと思います。
名刺基板
天下一キーボードわいわい会 Vol.5 に合わせて作った名刺基板です。
組み立てると4キーのマクロパッドになります。
こういうの、作ってみたかったんですよね。
現地でお話した何名かの方に受け取っていただけました。
Teihai17N(未頒布)
以下の特徴をもった自作キーボードキットです。
- 一般的なテンキーパッド
- Gateron Low Profile 2.0 スイッチ採用で薄型
Gateron Low Profile 2.0 スイッチを手軽に試せるようにという思いで設計したテンキーパッドです。
Teihai70Hと合わせて使っていただくとおさまりが良さそうです。
そろそろビルドガイド書いて頒布したいなーと思ったり思わなかったりしています。
MerryChriKB2
思い付きで作った、クリスマスツリー型キーボード?です。
2枚の基板を組み合わせることで自立し、LEDを実装すれば光ります。
普通のクリスマスツリーは出すのが億劫になりがち(当社比)ですが、これは2枚組み合わせるだけなので簡単(当社比)です。
いっぱい余っているので、2024年のクリスマスが近づいたら頒布しようかなと考えています。
余談ですが、一般的には基板には保管期限があります。
中国業者に発注した基板がどの程度の保管期限を想定しているのかはわかりませんが、もし2024年のクリスマスに頒布するなら直前にちゃんと導通確認などしないとなぁ、と。
TK48G(未完成)
キーボードアドベントカレンダーを見て挟ピッチなキーボードに興味が出まして、勢いで作ったキーボードです。
試しに作ったものですが一応自分で常用できるものをと考え、私が常用する4行6列の格子配列分割キーボードにしました。
ピッチは16.25mmです。
とりあえず実装基板だけ発注し組み立て、動作に問題ないことは確認できています。
他の部品を発注してちゃんと組み立てできたら、頒布するかも?しないかも?
組み立てたキーボード
自分で設計したものではなく、他の方が設計したキーボードです。
Pangaea
Pangaeaの共同購入的なことを実施し、その中で検証もかねて組み立てました。
小指部や親指部が動くので、自分好みの配置を手軽に模索できるキーボードです。
開発チームの検証に応募したり、共同購入の企画という得難い経験を得るきっかけとなったりと、色々思い出深いキーボードです。
YM60JIS
キーボードアドベントカレンダーを見て興味をひかれた、日本語配列キーボードです。
データが色々公開されているのでカスタマイズのしがいがあります。
スイッチプレートを1.0mmアクリルで作り突板(0.4mm)を貼り付けました。
作ったキーキャップ
自分で作ったキーキャップです。
ISO Enter (SA Profile)(未頒布)
自作キーキャップのシリコン型を作る方法を説明するために、ISO Enterキーキャップを題材としました。
なので、「作ったキーキャップ」というより「作ったキーキャップ型」ですね。キーキャップも作りましたけど。
頒布予定はありませんが、自作キーキャップのISO Enterはほとんど見かけないので、工夫次第では需要があるのではと考えています。
かき氷キーキャップ
夏らしいキーキャップを作りたくなり、かき氷をモチーフに選びました。
こういう季節ものは露出の仕方をちゃんと考えないといけませんね。
BOOTHで頒布しています。
Doysオリジナルデザイン
「作ったキーキャップ」という枠組みでいいのかな?
刻印を自分でデザインしたキーキャップです。
遊舎工房のキーキャッププリントサービスを利用しました。
完全に自分用ですが、ノスタルジックな雰囲気が出たのでお気に入りです。
その他
これまでの分類にあてはまらない活動です。
PRK Firmware Wiki 日本語化
自作キーボードのファームウェアである PRK Firmware ですが、Wikiの日本語化をお手伝いしています。
ちょっとずつ、ほんとにちょっとずつなんですが、一応進めています。
今年もがんばれる範囲でがんばります。
PRK_Keymap
PRK Firmwareを使う際、コードの書き方をすぐ忘れてしまう自分のために作ったツールです。
画面でピン番号などを指定していくと、keymap.rbのひな型ができあがります。
自分では重宝しているので、作ってよかったなーと。
これを題材としてアドベントカレンダーを書いたりもしました。
フットプリントいろいろをGitHubで公開
いくつかフットプリントを作ったので、GitHubで公開しています。
基本的に自分で検証できたもののみを公開しています。
(と言ってもMIT Licenseなので無保証ではあります)
よかったら使ってみてください。
遊舎工房フリーマーケット 2023.05 に参加
遊舎工房さん企画のフリーマーケットに参加しました。
普段の頒布はBOOTHなどのサイトを使っていましたので、自分のキーボードなどを買っていただけるのを対面で見ることができるというのは新鮮でした。
また機会があれば参加したいです。
キーキャップマーケット に参加
こちらはリアルイベントではなくオンラインイベントです。
キーキャップ作家さんが集まる、キーキャップの販売会イベントでした。
こういうイベントは自作品を知ってもらうきっかけになるので、ありがたいですね。
Acid Caps新カラーのコンペに参加
サリチル酸さん主催のAcid Caps新カラーのコンペに参加し、次々回発注に採用していただきました。
いい感じのフォントを見つけて試しにデザインしたものなので、採用はフォントの力が大きかったのだと思います。
いずれ自分用にもデザインしてみたいなーと思いました。
終わりに
2023年は自作キーボードという趣味にどっぷりハマった1年でした。
しかし、すーぐどっかいってしまうモチベーション君との闘いでもあったように思います(負け越し)。
2024年もたぶんそれなりにハマって、モチベーション君となぁなぁで付き合いながら自作キーボードしていることと思います。
よろしくお願いします。